蒲(ガマ)はガマ科ガマ属の多年草である。 北海道から沖縄にかけて分布し、池や沼などに生える。 海外でも、温帯から熱帯にかけて広く分布する。 草丈は1~2メートルである。 根際から生える葉は線形である。 開花時期は6~8月くらいである。 丸っこいソーセージのような茶色の花穂が雌花で、雄花はその先につく。 肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)と呼ばれている。 花の後にできる実は堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)である。 種子には毛があり、風に乗って散布される。 「因幡(いなば)の白兎」の話にあるように花粉には止血効果があり、生薬として用いられている。 生薬名は蒲黄(ほおう)という。 また、古くは蒲の雌花から成る果穂は蒲団綿(ふとんわた)として利用されていた。 「蒲団」に「蒲」の字が用いられるのはこのためである。 俳句では、「蒲の花」「蒲の穂」が夏の季語である。 属名の Typha はギリシャ語の「沼(tiphos)」からきている。 種小名の latifolia は「広葉の」という意味である。 写真は8月に山形市野草園で撮った。 学名:Typha latifolia ★どことなくお茶目な姿面白く 自然の不思議じっと眺めて 植物図鑑 花図鑑
by ryudesuyo5
| 2011-08-27 14:32
| 夏の花
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