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檜扇(ヒオウギ)

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檜扇(ヒオウギ)はアヤメ科ヒオウギ属の多年草である。
本州から沖縄にかけて分布し、山地の草原に生える。
また、鑑賞用として栽培される。
海外では、台湾、中国、インド北部などにも分布する。
草丈は60~100センチくらいである。
葉は剣状の線形で根際から扇状に広がる。
葉の様子が檜扇(平安時代の貴族の持った檜の薄い白板をとじ合わせた扇)に似ているというのが和名の由来である。
開花時期は7~9月である。
茎の上部で枝分かれをし、花径3~4センチくらいの花をたくさんつける。
花被片は6枚で平らに開く。
花被片の色は橙色で、内側に暗赤色の斑点がある。
雄しべは3本、雌しべは1本である。
花は夜にはしぼむ。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
黒く艶のある丸い種子は「ぬばたま」「うばたま」と呼び、和歌で枕詞(夜・夕・髪などに掛かる)とされる。
俳句の季語は夏である。
属名の Belamcanda はインドのマラバル地方の現地語からきている。
種小名の chinensis は「中国の」という意味である。
花の写真は8月に名古屋市東山植物園で撮った。
実の写真は10月に板橋区立赤塚植物園で撮った。
学名:Belamcanda chinensis


★射干玉(ぬばたま)の夜艶やかに明けぬれば
 東雲に吹く檜扇の風
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植物図鑑
花図鑑








by ryudesuyo5 | 2011-08-12 16:18 | 夏の花
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