空木(ウツギ)はユキノシタ科ウツギ属の落葉低木である。 日本各地の山野に自生し、生垣にも植えられている。 海外では、中国にも分布する。 空木(ウツギ)の名は、枝が中空になっていることからつけられたものである。 材質は硬く、木釘や楊枝などに用いられている。 樹高は1メートルから2メートルくらいである。 葉は細長い卵形で先が尖り、向かい合って生える(対生)。 葉の長さは3センチから6センチくらいである。 葉の縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。 開花時期は5月から6月くらいである。 枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、白い花を垂れ下げてつける。 花弁は5枚、雄しべが10本、花柱(雌しべ)は3、4本ある。 雄しべの花糸には狭い翼がある。 花の後にできる実は緑白色をした球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、熟すと3つから4つに裂ける。 別名は卯の花(ウノハナ)である。 これは、卯月(陰暦4月)に花が咲くということからつけられた名である。 「♪卯の花の匂う垣根に…」の卯の花である。 なお、葉や実を乾燥させたものには利尿効果があり、生薬名を溲疏(そうじょ)と言う。 俳句では、「卯の花」「空木の花」「花空木」「卯の花垣」などが夏の季語である。 写真は5月につくば植物園で撮った。 学名:Deutzia crenata ★花見ればふいと忘れる蒸し暑さ 卯の花の笑みそよ風を呼び 今日の花ドットコム 花図鑑
by ryudesuyo5
| 2010-06-05 06:31
| 夏の花
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