熊葛(クマツヅラ)はクマツヅラ科クマツヅラ属の多年草である。 本州から沖縄にかけて分布し、道端や原野などに生える。 海外では、アジア、ヨーロッパ、北アフリカなどに広く分布する。 草丈は30~80センチくらいである。 地下茎が横に這う。 茎は直立して上部で枝分かれをし、断面は四角形である。 全体に細かい毛が生える。 根際から生える葉は卵形で3つから5つに裂け、裂片は更に羽状に切れ込む。 葉は向かい合って生える(対生)。 葉の表面は葉脈に沿ってへこみ、皺のようになっている。 開花時期は6~9月である。 茎の上部に穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、淡い紅紫色の花をたくさんつける。 花径は4ミリくらいで、花冠は5つに裂けて横に平らに開く。 蕚は筒状で5つに裂ける。 雄しべは4本、雌しべは1本である。 花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。 全草を乾燥させたものを生薬の馬鞭草(ばべんそう)といい、黄疸や下痢の治療薬とされる。 属名の Verbena は宗教上で神聖なある草のラテン名と考えられている。 種小名の officinalis は「薬用の」という意味である。 写真は6月に小石川植物園で撮った。 学名:Verbena officinalis ★しなる鞭震わせながら熊葛 夏の野に咲く強さを秘めて 植物図鑑 花図鑑
by ryudesuyo5
| 2011-06-26 05:14
| 夏の花
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